海外旅行の出発時や帰国時には、果たしてどのような出来事がよく起こるのでしょうか?
出発と帰国に関する代表的な出来事を取り上げた上で、トラブル回避や解決に役立つ対処法を個別に確かめてみましょう。
海外旅行の出発時によくある出来事とは
旅行先に到着してから後悔したくないのであれば、海外旅行を計画する段階から入念な準備が必要になります。
中でも海外旅行の出発時においては、以下のような出来事が起こり得るので注意しなければいけません。
- 事前準備や空港へのアクセスなど基本的な手順を失敗する
- 搭乗手続きやセキュリティチェックにてトラブルが発生する
- 飛行機の遅延や欠航に巻き込まれる
- 目的地の空港で受託手荷物を受け取れない
出発の段階でこうした出来事が続くと、海外旅行の計画そのものに影響が出るかもしれません。
海外旅行への出発をスムーズに実践するためにも、それぞれの対処法を前もって把握しておきましょう。
海外旅行の帰国時によくある出来事とは
海外旅行を実行する場合には、国籍を証明するパスポートが最重要アイテムに数えられます。ただし、パスポートには有効期限があり、旅行先の国や地域によっては残存有効期間に規定が存在しています。
もちろん海外旅行を楽しむ人は、訪れる全ての国におけるパスポート残存有効期間のチェックが不可欠になっています。また、ビザや各種証明書のほか、海外旅行保険や現地通貨の準備も大切なポイントに含まれます。
ゆとりを持って海外旅行の準備を進めつつ、空港へのアクセス方法を確かめておくことも欠かしてはいけません。時間の安定性で判断するときには電車の活用が向いていますが、手荷物が大きいのならタクシーやリムジンバスが適しています。
自分にピッタリな空港へのアクセス方法を選び、出発時刻の2時間前には空港へ到着可能な計画を立てましょう。
搭乗手続きやセキュリティチェックに関するトラブルの対処法
搭乗手続きでは航空券とパスポートを渡し、スーツケースなどの受託手荷物を預けます。
とは言っても、受託手荷物の寸法や重量は制限されていますし、オーバーした際には超過手荷物料金の請求を避けられません。超過手荷物料金をそもそも負担したくないのなら、搭乗手続きを進める前に受託手荷物の制限値に従う形で調整しましょう。
対して、出国ゲートの手続きでは、身体と機内持ち込み手荷物のセキュリティチェックが実践されます。身体のセキュリティチェックは金属探知機のゲートをくぐるだけですが、手荷物検査では注意点が多いので気をつけなくてはいけません。
爪切りや毛抜きを含む刃物類は全て没収され、液体類も容器のサイズや量のほか、規定条件を満たしていないと没収対象になります。機内持ち込み荷物に含めなくても、受託手荷物では一部の液体類や刃物類を入れられます。
海外旅行に出発するときには、チェックインカウンターで荷物を預け入れる前に手荷物をしっかり仕分けしましょう。
飛行機の遅延や欠航に巻き込まれたときの対処法
海外旅行の出発時に起きやすい出来事のひとつが、飛行機の遅延や欠航に巻き込まれるトラブルです。
悪天候や大規模災害が発生すれば、それは飛行機の遅延や欠航につながってしまいます。急な欠航が起きたときには空港のチェックインカウンターが混雑しますので、便の変更手続きはインターネットや電話で済ませましょう。
悪天候や大規模災害では空港までの交通アクセスが難しくなる場合も見られますから、飛行機以外の運航状況も忘れずに逐一確かめてください。
ロストバゲージが起きた場合の対処法
搭乗手続きで預けた受託手荷物を目的地の空港で受け取れないことや、紛失した受託手荷物そのものをロストバゲージと呼びます。ロストバゲージが起こる原因においては、空港スタッフの人為的ミスや他人が間違えて受託手荷物を持っていくケースなどが考えられます。
海外旅行でロストバゲージの被害を受けると影響が大きい上に、航空会社によっては補償金額が少なかったりします。
もしもロストバゲージの被害を受けた際には、航空券とクレームタグを空港スタッフに提示してください。スタッフに確認を行って貰い、それでも発見できなかったときには手荷物紛失証明書を記入する流れになります。
手荷物紛失証明書は保険会社に見せる必要もありますので、控えを貰って保管しておくことが重要です。ロストバゲージが見つからない被害を避けたいのなら、受託手荷物にネームタグを付け、受託手荷物の写真も事前に撮影しておきましょう。
海外旅行の帰国時によくある出来事とは
海外旅行を満喫した後には帰国の手続きが必須ですが、海外旅行の帰国時には以下のような出来事が心配されます。
- 空港への到着が遅れて帰国便の出発時刻に間に合わない
- 旅行中の買い物で荷物が増え過ぎて荷造りが難しくなる
- 持ち込み規制によって海外で購入したものを没収される
- 発熱や下痢などの症状が現れて体調が悪くなる
帰国時には総じて手荷物が増えやすく、海外旅行への出発時以上に免税範囲や持ち込み規制といった要因に注目しなくてはいけません。家に到着するまでが海外旅行に当てはまりますので、帰国時によくある失敗においても海外旅行の注意点として変わらずにチェックしましょう。
帰国便の出発時刻に遅れないための対処法
海外からの帰国便であっても、日本からの出国時と同じく、出発時刻の2時間前までに空港へ到着していることが望ましくなります。オンシーズンの旅行先では空港が混雑しやすいため、搭乗手続きに1時間以上かかる場合も珍しくありません。
帰国の前日には空港までの所要時間と出発時刻を照らし合わせて、タクシーを要するのならホテルのフロントで前日中に手配を頼んでください。
帰国時に荷物が増え過ぎた場合の対処法
帰国時に荷物が増加していると荷造りに時間がかかってしまいますから、帰国する当日までに荷造りをある程度試しておくことが推奨されます。受託手荷物にどうしても入りきらない荷物がある際には、配送を請け負うホテルやショップなどで日本へ別送する方法を利用できます。
なお、別送した品は別送品として日本の税関に申告し、免税の対象にしないと関税が発生するので要注意です。
税関で没収されるリスクを避けるための対処法
海外の旅行先で問題なく購入できても、日本への持ち込みを禁止されているものは少なくありません。関税法で輸入が禁止されているものを持ち込めば、没収処分な上に関税法などで処罰されます。
また、検査証明書の取得といった所定の手続きを行っていないと、持ち込みに数量制限や規制がある製品も見られます。
海外旅行を楽しむ際には、輸出入禁止・規制品目に該当するものを購入しないように気をつけましょう。
帰国時に体調が悪化した場合の対処法
海外では、日本で認知度が低い感染症にかかる可能性があり得ます。
旅行先で流行している感染症を出発前に確かめ、場合に応じて消化器系の感染症や蚊を媒介する病気などに注意を払ってください。もしも帰国時に発熱や下痢などの症状が現れたときには、空港や港の検疫所で相談しなくてはいけません。
中には潜伏期間が長い感染症も存在するので、帰国後に体調が悪化した人は医療機関で受診を欠かさず受けましょう。
海外旅行の出発時には、事前準備に関するトラブルや手荷物制限の影響を受けやすくなっています。スムーズに手続きを進めるためにも注意点を押さえた対処を心がけつつ、飛行機の欠航やロストバゲージの対策も行いましょう。
これに対して、海外旅行からの帰国時には帰国便の出発時刻に遅れたり、増大した荷物の荷造りに手こずるケースがよく起こります。持ち込み規制に引っ掛かる製品を購入してしまう場合や、日本では知られていない感染症にかかるリスクも考えられます。
海外旅行では、旅行中のトラブルだけでなく、出発時と帰国時のトラブルにも注意していくことが大切です。